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秋冬インターンと早期選考のルール|三省合意のタイプ3と28卒の日程

CoSprint チーム13分
パソコンに向かう学生に、隣から社員が身を乗り出して質問に答えているイラスト
要点

秋冬に始めるプログラムで学生情報を採用選考に使えるのは、三省合意のタイプ3インターンシップ(汎用的能力活用型は5日間以上、専門活用型は2週間以上、半分超の日数を職場での就業体験に充てるなど)だけです。1dayの仕事体験やオープン・カンパニーで得た情報は、早期選考の案内にも使えません。28卒は3月1日広報開始・6月1日選考開始で、趣旨を示したタイプ3の情報は3月以降に広報、6月以降に選考で使えます。

三省合意は、学生のキャリア形成支援の取組を4つのタイプに分けています。卒業・修了年次の5月末までに始めるプログラムで学生情報を採用選考に使えるのは、タイプ3のインターンシップだけです。※1 この記事では、秋冬の仕事体験・インターンシップを企画する採用担当者に向けて、タイプの見分け方、28卒の日程、早期選考を案内するときの注意点をまとめます。内容は2026年10月時点のものです。

1dayの仕事体験で得た情報の扱い

秋冬に行う1dayの仕事体験やオープン・カンパニーで得た学生情報は、早期選考の案内を含め、広報にも選考にも使えません。※1 タイプ3の要件は、汎用的能力活用型で5日間以上、専門活用型で2週間以上です。※1 1日で終わる仕事体験は、内容がどれほど実務に近くても、この期間の要件を満たしません。

学生の参加経験も1日以内のプログラムが中心です。28卒(2028年3月卒業予定)の学生863人への調査では、1日以内のプログラムに参加したことのある学生が86.0%でした。5日間程度は40.1%、2週間以上は9.2%です。※2

学生が今後参加したいプログラムとしてもっとも多く挙げたのは「本選考についての情報が得られるもの」で、62.2%でした。※2 産学協議会の報告書は、タイプ1(オープン・カンパニー)を「採用に関する情報提供や採用エントリーを促す活動ではない」と定義しています。※3 学生は本選考につながる情報を求めていますが、企業は1dayで得た情報を選考に使えません。秋冬の企画は、このずれを前提に組み立てる必要があります。

三省合意のタイプ1〜4の違い

三省合意は、文部科学省・厚生労働省・経済産業省の「インターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る取組の推進に当たっての基本的考え方」の通称です。2022年6月13日の改正で、産学協議会の整理にもとづく4つのタイプが取り入れられました。※1

タイプ名称目的期間・就業体験学生情報を採用活動に使えるか
タイプ1オープン・カンパニー個社・業界の情報提供・PR超短期(単日)、基本的に就業体験なし原則使えない(下の別紙2の表を参照)
タイプ2キャリア教育教育大学の授業や企業のCSRなど、就業体験は任意原則使えない(下の別紙2の表を参照)
タイプ3汎用的能力・専門活用型インターンシップ学生は自らの能力の見極め、企業は評価材料の取得5日間以上(汎用)・2週間以上(専門)、半分超を職場で要件を満たせば、時期に応じて使える
タイプ4高度専門型インターンシップ(試行)博士課程などの高度な専門性ジョブ型研究インターンシップなど本記事の対象外

インターンシップと呼べるのは、タイプ3とタイプ4だけです。※1 産学協議会の報告書は、タイプ1で取得した学生情報を採用活動に活用することは認められないと明記しています。※3 募集でも「1day仕事体験」「オープン・カンパニー」と呼び分け、インターンシップとは書かないようにします。

タイプ3以外で応募者の働きぶりを選考の根拠にするなら、採用選考活動の開始以降に、実務に近い選考課題を出す方法があります。CoSprintは、AIを活用した採用ソリューションです。現場が実際に抱えている課題から選考課題をつくり、応募者が取り組む過程を記録します。全員を同じ基準で評価し、根拠を添えて比べられます。

CoSprintの選考レポートの画面例。応募者Aの職務能力の基準4項目のうち3項目に段階があり、「データで原因を絞り込む」には課題での記述からの引用が付いている。「関係者の合意を取りつける」は記録に根拠がないため空欄で、下の「面接で確かめること」にその項目についての質問が一つある。
画面例:課題の成果物と過程の記録から引用した根拠で基準ごとに評価し、記録で判断できなかった基準は空欄のまま面接で確認する項目に回します。

学生情報を選考に使える条件

卒業・修了年次の5月末までに始めるプログラムで学生情報を選考に使えるのは、次の5つの要件をすべて満たすタイプ3のプログラムだけです。※1

  1. 就業体験要件:実施期間の半分を超える日数を、職場での就業体験に充てる(テレワークが常態化している場合はテレワークを含む)
  2. 指導要件:職場の社員が学生を指導し、終了後にフィードバックを行う
  3. 実施期間要件:汎用的能力活用型は5日間以上、専門活用型は2週間以上
  4. 実施時期要件:学部3・4年生、修士1・2年生の長期休暇期間(夏休み・冬休み・入試休み・春休み)に行う(大学の正課、博士課程を除く)
  5. 情報開示要件:募集要項などに所定の項目を記載し、ホームページなどで公表する

要件を満たしても、使える時期は決まっています。三省合意の別紙2は、プログラムを始めた時期ごとに、学生情報の扱いを次のように定めています。※1

プログラムの実施(開始)時期基本の扱い広報・選考の趣旨をあらかじめ示した場合
卒業・修了前年次の2月末まで使えない(学生が自ら提出したES等の記載は可)タイプ3のインターンシップに限り、取得した学生情報を3月以降は広報活動に、6月以降は採用選考活動に使用できる
卒業・修了前年次の3月〜卒業・修了年次の5月末使えない(学生が自ら提出したES等の記載は可)広報に使える。タイプ3に限り、6月以降は選考にも使える
卒業・修了年次の6月以降使えない(学生が自ら提出したES等の記載は可)使える

ここでいう広報活動は「採用を目的とした情報を学生に対して発信する活動」です。※1 産学協議会の報告書は、タイプ3で得た学生情報の活用例として「学生の連絡先を活用し、採用活動へのエントリーに関する案内を送付すること」を挙げています。※3 1dayの参加者リストに早期選考の案内を送ることも、学生情報を広報に使うことに当たります。

例外が一つあります。学生が自分で提出したエントリーシートや成績表に、タイプ1〜4への参加事実やフィードバックの結果が書かれている場合は、ほかの書類と同じように選考で使ってかまいません。※1 企業が保有する参加記録は使えませんが、学生本人が書類に記載した内容は選考で参照できる、という線引きです。

28卒・29卒の日程と年度表記

政府文書は「卒業年度」、就職情報サイトは「卒業する年」で表記するため、1年ずれて見えます。社内資料ではどちらの表記かを明記しておくと、取り違えを防げます。

通称卒業時期政府文書の表記日程
28卒(2028年卒)2028年3月2027年度卒業・修了予定者広報活動開始 2027年3月1日、採用選考活動開始 2027年6月1日、正式な内定日 2027年10月1日
29卒(2029年卒)2029年3月2028年度卒業・修了予定者見直しを検討中(2026年10月時点で未決定)

28卒の日程は、2025年12月26日の関係省庁連絡会議で従来どおりと決まり、2026年3月24日に経済団体などへ要請されました。※4※5 この要請に法的な拘束力がないことは、政府の文書にも明記されています。※4 一方で、日程を守る企業が応募者を確保しにくくなる不公平感も、同じ文書で課題に挙げられています。

専門活用型インターンシップ(2週間以上)には例外があります。卒業・修了年度に入る直前の春休み以降に専門活用型インターンシップを実施し、その後の採用選考を経た学生については、6月を待たず、3月の広報活動開始以降に内々定を出せます。※6 28卒にもこの例外は引き続き適用されます。※4 例外を使う企業は、タイプ3の情報開示項目などをホームページで公表する必要があります。※6

29卒(2028年度卒業・修了予定者)以降については、政府が経済界や大学側と議論しながら見直しを検討しています。※4 2026年5月27日の幹事会でも、エントリーや事前スクリーニングを含めた「活動のスタート」の定義や時期を議論すべきだという意見が出ていました。※7 例年の「考え方」は12月に公表されているため、この記事も決定が出しだい更新します。

早期選考の案内とハラスメント防止

早期選考の案内は、どのプログラムで得た情報にもとづくかで扱いが変わります。内閣府が学部4年生などに行った調査では、インターンシップ等の参加者の約7割が「早期選考の案内」を受けていました。※4 案内を出す前に、その学生の情報がタイプ3で得たものか、時期は前の章の表に合っているかを確かめます。

選考の早期化とともに、政府は「オワハラ」「オヤカク」など、学生の職業選択の自由を妨げる行為に特に留意するよう求めています。※4 2023年の政府の取りまとめも、新卒採用を行う企業はいわゆるオワハラ等を行わないこととし、大学は内々定後も就職活動を続けられることを学生に周知するとしています。※6 内々定を出す際に、他社の選考辞退を求めないことが基本です。

2026年10月1日からは、求職者等へのセクシュアルハラスメントを防ぐ措置が事業主の義務になりました。厚生労働省の指針は、対象となる求職活動等の例として、採用面接、就職説明会、社員への訪問と並んでインターンシップへの参加を挙げています。オンラインで行うものも含まれます。※8 指針が事業主に求める主な措置は次のとおりです。

  1. 求職者等へのセクハラを行ってはならない方針を明確にし、社員に周知・啓発する
  2. 行為者に厳正に対処する方針と内容を、就業規則などに定める
  3. 面談の時間・場所、実施体制、やり取りに使うSNSの種類などのルールを決め、社員に研修し、学生にもホームページなどで知らせる
  4. 相談窓口を決めて学生に知らせる(人事担当者以外を担当者にすることも考えられる)

指針は、インターンシップ中に社員が学生を執拗に私的な食事に誘うことを例に挙げています。※8 個人のSNSでのやり取りも、社員向けのルールで決めておく対象です。

学業との両立

タイプ3は長期休暇期間に行うことが要件です。※1 授業期間中の10〜11月に平日5日間のプログラムを開いても、日数の要件は満たす一方で、実施時期の要件を満たしません。秋はタイプ1の仕事体験を、冬休みや春休みにタイプ3を、という組み合わせが現実的です。

タイプ1についても、産学協議会は学業との両立への十分な配慮を求めています。平日の夕方・夜間や週末、長期休暇中に行うこと、動画のオンデマンド配信などオンラインを活用することが挙げられています。※3 学生が参加したい時期は「11月」78.7%、「12月」74.1%、「10月」71.1%の順でした。※2

政府の文書でも、採用面接と授業・ゼミ・研究の重なりに関する学生からの相談が大学で増えていることが報告されています。※4 日時を指定する選考や面談は、授業期間を避けて設定するのが基本です。CoSprintの選考課題も、課題の範囲と締め切りは企業が決めるため、試験期間やゼミの発表が重なる時期を避けて設定できます。

プログラム設計チェックリスト

秋冬のプログラムを決める前に、次の6項目を順に確認します。上から順に決めていくと、あとで募集要項や選考の流れを作り直さずに済みます。

順番項目確認すること
1タイプ判定実施日数、就業体験の有無、職場で過ごす日数の割合、社員の指導とフィードバックの有無。5日未満ならタイプ1か2
2学生情報を選考に使えるかタイプ3以外の参加者リストを、早期選考の案内や選考に流用しない。参加者の情報を管理する担当者・システムを分けておく
3募集要項に書くことタイプ3なら、趣旨、実施時期・期間・場所・募集人数・選抜方法・有給か無給か、就業体験の内容、求める能力、フィードバック、採用活動開始以降に学生情報を使う旨、当該年度の実施計画、過去2〜3年の実績、採用選考の実績概要をホームページなどで公表
4日程28卒は、タイプ3で得た情報を2027年3月以降に広報、6月以降に選考で使う。専門活用型の例外を使うかどうか。29卒は12月ごろの政府決定を確認して見直す
5オワハラ・求職者等へのセクハラ防止他社辞退を求めない。社員向けの面談ルール(時間・場所・SNS)と研修、学生向けの周知、相談窓口(2026年10月1日から義務)
6学業との両立タイプ3は長期休暇期間に。タイプ1も夕方・週末・オンラインを活用し、授業期間の平日昼を避ける

働きぶりを選考の根拠にできる2つの場面

1dayの仕事体験は、企業や仕事を知ってもらう場としては十分に意味があります。ただ、そこで見えた学生の働きぶりは、ルール上、選考の根拠に使えません。学生の仕事の進め方を選考の根拠にしたい場合、見る場面は2つに限られます。

  1. タイプ3のインターンシップ:要件を満たし、募集要項に学生情報の活用を明記したうえで、6月以降の選考に使う
  2. 選考そのものの中:採用選考活動の開始以降に、実務に近い選考課題を出す

どちらの場合も、社員が見たことを同じ基準で書き残していなければ、選考会議で比べる根拠になりません。学生側の不満としても、「フィードバックがなかった、不十分」を挙げた割合が16.4%から21.4%に増えています。※2 選考課題の場合は、CoSprintが応募者全員の取り組みを同じ基準で評価し、根拠となった発言や成果物を引用して残します。

中途採用で選考課題を設計する手順は、中途採用のミスマッチを減らす選考課題の作り方で詳しく解説しています。

対面のプログラムが合う場合

学生が職場の雰囲気や社員の人柄を知りたい段階では、対面のプログラムのほうが合っています。今後参加したいプログラムとして、学生の55.9%が「社員と交流できるもの」、51.5%が「実際の職場を見ることができるもの」を挙げています。※2 タイプ3そのものも、職場の社員による指導とフィードバックが要件です。※1

製造現場や店舗、施工管理のように、仕事の中心が画面の外にある職種では、オンラインの課題で見られる範囲が限られます。こうした職種では、職場での就業体験を軸にしたタイプ3を設計し、課題は補助的に使うほうが学生・企業の双方にとって得るものが大きくなります。

CoSprintで選考課題を設計する場合

CoSprintの選考課題では、応募者がAIの同僚に質問し、データを読み、提案をまとめます。全員を同じ基準で評価し、どの発言・どの成果物から判断したかを引用したレポートにまとめます。

記録で判断できない基準は推測で埋めず、空欄のまま面接で確かめる点として残します。職務能力とカルチャー適合の基準は自社の文書からつくり、合否を決めるのは採用担当者です。

使う場面は、採用選考活動の開始以降に行う選考課題です。CoSprintはインターンシップの代わりにはなりません。CoSprintの課題を取り入れても、プログラムがタイプ3になるわけではありません。タイプ3に当たるかどうかは、職場での就業体験や社員の指導を含むプログラム全体の設計で決まります。インターンシップと選考のつなぎ方はインターンシップ選考のページ、新卒の選考全体は新卒採用のページでご覧いただけます。

よくある質問

Q1. オンラインだけで実施するプログラムでも、タイプ3になりますか?

原則としてなりません。タイプ3は、実施期間の半分を超える日数を職場での就業体験に充てることが要件です。ただし、受け入れる職場でテレワークが常態化している場合は、テレワークでの就業体験も含めてよいとされています。

Q2. インターンシップの最終日に内々定を出してもよいですか?

想定されていません。産学協議会の報告書は、インターンシップ終了時に内々定を出すことは想定していないとし、終了後のフィードバックも定量的な評価や内々定を伝えるものではないとしています。選考に進む学生は、改めて採用選考にエントリーします。

Q3. タイプ3の学生には給与を払う必要がありますか?

就業体験は無給が基本です。ただし、実態として社員と同じ業務・働き方になる場合は労働関係法令が適用されるため、雇用契約を結んで有給にすることが求められます。業務の範囲は、プログラムの設計段階で決めておくと安心です。

Q4. 「産学協議会基準準拠マーク」は必ず表示しなければいけませんか?

必須ではありません。タイプ3の基準に準拠したプログラムを実施する企業が、その旨を自ら宣言したうえで募集要項などに記載できる、という位置づけです。表示する場合は、5つの要件をすべて満たしているかを先に確認します。

Q5. 29卒(2028年度卒業予定者)の日程はいつ決まりますか?

2026年10月時点では決まっていません。政府は2028年度以降の卒業予定者について日程ルールの見直しを検討しており、2026年5月の幹事会でも議論が続いていました。例年の「考え方」は12月に公表されているため、29卒の募集要項は年明けに見直す前提で準備します。

CoSprintで見る

参考資料

  1. 文部科学省・厚生労働省・経済産業省(2022)「インターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る取組の推進に当たっての基本的考え方」(令和4年6月13日一部改正) — 四つの類型、別紙2「学生情報の広報活動・採用選考活動における取扱い」、タイプ3の5つの要件
  2. 株式会社キャリタス(2026)「2028年卒 9月後半時点の就職意識調査」(2026年10月発行、2028年3月卒業予定の大学3年生・修士1年生863人、2026年9月15日〜27日)
  3. 採用と大学教育の未来に関する産学協議会(2022)「2021年度報告書『産学協働による自律的なキャリア形成の推進』」 — タイプ1〜3の定義、タイプ3で得た学生情報の活用例(PDF 36〜40ページ)
  4. 就職・採用活動日程に関する関係省庁連絡会議(2025)「2027年度卒業・修了予定者の就職・採用活動日程に関する考え方」(令和7年12月26日)
  5. 内閣官房「新卒者の就職・採用活動に関する要請」(2027年度卒業・修了予定者等への要請 2026年3月24日)
  6. 就職・採用活動日程に関する関係省庁連絡会議(2023)「インターンシップを活用した就職・採用活動日程ルールの見直しについて」(令和5年4月10日)
  7. 就職・採用活動日程に関する関係省庁連絡会議幹事会(令和8年度第2回)議事要旨(2026年5月27日) — 2026年10月28日確認。以降の開催状況は https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/shushoku_katsudou/index.html
  8. 厚生労働省「事業主が求職活動等における性的な言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」(令和8年厚生労働省告示第52号) — 2026年10月1日施行。関連資料は https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/zaitaku/index_00003.html

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